覚せい剤を使用しているのに無罪判決〜浮沼亭の気まぐれ放談さんの疑問〜

  • 2018.06.18 Monday
  • 15:20

JUGEMテーマ:裁判

 

 

ランキングに参加しています。

あなたのワンクリックが1ポイントになります。

 

この下の「広島ブログ」と「弁護士」をポチッと応援よろしくお願いいたします。<(_ _)>

 
広島ブログ

 

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村 
 

 

 

 

 

 

覚せい剤取締法違反(使用)の罪に問われた広島市の男性に対し,職務質問時の警察官の行為を違法と認定し,陽性反応が出ていた尿検査の鑑定書を証拠として認めず,無罪を言い渡した広島地裁平成30年6月14日判決(→)。

 

これについて,浮沼亭の気まぐれ放談さんが疑問を書かれていたが(https://blog.goo.ne.jp/gooidh-masui/e/93af812843d4e087856940d393484f6a 浮沼亭の“気まぐれ放談”「罪があっても『無罪』の判決?」2018年6月16日),一般の方がこう感じるのも無理がないと思う。

 

浮沼亭の気まぐれ放談さんの疑問はいろいろおありのようだが,究極のところ,「尿から覚せい剤が検出されている。つまり覚せい剤を使用していることは間違いないのになぜ無罪なの?」ということだろう。

 

「無罪とは罪がないという意味だとばかり思っていました。」と書かれているが,正確に言えば,無罪とは罪がないという意味ではなく,有罪ではないという意味である。

 

では,有罪とはどういうことかというと,適法な証拠と適法な手続によって犯罪を犯したと認定されることである。

 

だから,仮に犯罪を犯していても,証拠や手続に違法があれば有罪とはならないことがある。

 

例えば,人を殺したとしても,拷問による取り調べの結果自白し,その自白に基づく証拠しかなければ,無罪となる。

 

ただ,手続については,違法があった場合,それが軽微な違法であってもすべて無罪とするのは現実的ではない。

 

犯罪検挙という緊迫した場面において,少しでも違法があったら無罪放免というのでは,凶悪狡猾な犯人ばかり逃げおおせることになるし,法律のプロではない警察官にそこまで要求するのは酷な面があるからだ。

 

そこで,違法収集証拠に関する有名な最高裁昭和53年9月7日判決は,証拠物の押収等の手続に憲法35条及びこれを受けた刑事訴訟法218条1項等の所期する令状主義の精神を没却するような重大な違法があり,これを証拠として許容することが将来における違法な捜査の抑制の見地からして相当でないと認められる場合においては,その証拠能力は否定されるべきである。」と判示している。

 

つまり,手続の違法については,重大な違法があり将来における違法捜査の抑制の見地からして相当でない場合に限り無罪となる。

 

ここまで来るとお分かりかと思うが,証拠や手続の適法性が要求されるのは,その裁判を現在受けている本人のためではなく,将来における違法捜査抑制の見地から。

 

クロのものをシロとしてまで守ろうとしているのは,現在その裁判を受けている人ではなく将来裁判を受ける人である。

 

その将来裁判を受ける人とは,もしかしたら無実の罪を着せられたあなたかもしれないのである。

 

凶悪事件の裁判の報道がなされる度に,「弁護士はなんであんな犯人の弁護をするんだ」と思われる方も多いと思う。

 

あれは,犯人の弁護のように見えて,実は明日のあなたを弁護しているとも言えるのである。

 

 

 

 
企業サイトや人気サイトの運用実績多数!月額1,000円(税抜)〜の高スペックレンタルサーバーヘテムル
 

 



 
  

 

 

 

calendar

S M T W T F S
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
<< June 2018 >>

Facebook友達の方は初回相談無料で対応させていただきます。

弁護士ブログランキング

無料カウンター

ここから楽天でお買い物ができます

ここからアマゾンでお買い物ができます

selected entries

categories

archives

recent comment

recent trackback

recommend

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM